「その時、あなたはどんな気持ちでしたか?」
と聞かれて、どんな風に答えていますか?
「嬉しかったです」
「悲しかったです」
「虚しい気持ちでした。」
これらは感情(気持ち)を答えていますね。
「どうしてそんなことするんだろうと感じました」
「生まれてこなければよかったと感じました」
「私のせいでごめんなさいと感じました」
これらは、「感じた」という言葉を使いながら、
思考(考え)を答えています。
思考と感情の違いを説明できますか?
思考と感情。
「思うこと」が思考で「感じたこと」が感情。
文章で表現しているのは思考。
一言で表現できるのが感情。
喜怒哀楽、といわれる4つの感情。
このうちの「怒り」の感情だけは二次感情と呼ばれ、
私たちの心の防御反応として、最初に感じている感情を
無意識に抑えている感情ともいわれます。
嬉しい!
楽しい!
ワクワクする!
悲しい
さみしい
くやしい
これらは感情です。
感情は、身体的な反応も同時に起きています。
例えば嬉しい!とき、心臓がドキドキし、顔が紅潮し、笑顔になります。
悲しいとき、胸が締め付けられ、筋肉がこわばり、涙が出ます。
感情を表現することが得意でない、と感じている人は
意外に多いように思います。
特に男性は、子どもの頃から
「男の子のクセに泣かないの」のような言葉をいわれることが
今でも多いので、悲しい気持ちを感じることを
自分に禁止してしまう人も多いのです。
また、いつも否定的な言葉をかけられて
自分の存在を認めてもらっているという安心を感じられていないと
自分の感情を自分で認めることができなくなるというケースも
よく見かけます。
私の場合は、もともと人の気持ちに敏感で、強制されたわけでもないのに
相手の気持ちを優先させることが多くて
自分のことを後回しにすることが知らぬ間に習慣化されてしまい
自分の気持ちに鈍感になっていたように思います。
思考と感情の違いがわからない、という人は、
自分の好き嫌いがよくわからない、という人でもあります。
または、好き嫌いに論理的な理由がある人も
思考と感情の違いがわからなくなっている可能性があります。
ピーマンは栄養がありカラダにいいから食べなさい
と言われてビーマンを食べていると、
本当はあまり好きではないのに、
自分はピーマンが好きだと思い込んでいたりします。
現実に自分の感情を思考でムリヤリ合わせてしまうのです。
「そういうことにしておこう」とね。
私たちの脳は、それが正しいことであっても、
間違っていても、全く関係なく、
現実と思考を合致させようと機能するのです。
現実と思考が不一致だと、違和感を感じ、混乱してしまうから。
「感情」とは、あいまいでつかみどころのない気分です。
矛盾することも多く、論理的なものではありません。
しかもコロコロ変わったりもします。
好き、には本来明確な理由などなく、
「なんとなく」好き、が最も適切な理由でしょう。
嫌い、もそうです。
「嫌いなものは嫌い」なのです。
しかし、思考優先で生きている人は、
「好き」にもきちんと理由があったり、
「嫌い」にもきちんとした理由があったりします。
理由が明確な好き嫌いは、一度疑ってみると
自分の本当の気持ち(感情)に気づくチャンスになるかもしれません。
本来、人間は感情があるから
その人らしくいられるのです。
感情と思考のバランスを自分の中でうまくとりながら
自分らしく生きることができると
私たちがめざす、自分らしく幸せな人生が送れるのではないかと
考えています。
自分の好き嫌いを見直してみませんか?
あなたがあなたらしくますます輝けますように。