私たちの世界は、その人が持っている「信念」によってつくられています。信念とは、私たちが心の底から信じている、自分を取り巻く世界についての一定の概念のことです。信念は、私たちが生まれてからの体験によって気づかないうちに形成されています。
気づいていない信念が、あなたの幸せな人生に役に立つ信念であれば問題ありませんが、そうでない場合は信念を見直すことが必要です。
私たちの脳は、自分の信念を証明するための事実を集めるのです。気づかないうちに信じた情報が間違っていたとしても、それを信じている限り、それを証明しようと働き続けるのです。
「どうせとやっぱりの法則」をご存知でしょうか。
「どうせ○○だ」と考えたり話したりしていることがあると、脳はその証拠となる事実を集めるので、結果的にそのことが実現し、「やっぱり○○だ」と私たちの意識をより強くします。
お天気は大気の状況で晴れたり曇ったり、雨が降ったりするものですが、晴れ男(女)や雨男(女)という言葉が使われることがありますよね。
例えば、晴れ男と雨男が一緒にいるときに、急に雨が降り、その後晴れたとすると、晴れ男は「やっぱり自分は晴れ男だ」と晴れたことに意識を向け、雨男は「やっぱり自分は雨男だ」と雨に意識を向けるので、それぞれの思い込み(信念)が強化されるという仕組みです。
幼いころ、気づかないうちに取り入れた信念で、生きづらさを抱えている人は大勢います。しかし、信念は誰かに押し付けられるものではなく、自分自身が選択できるものです。もし、今の自分の現実が、思うような現実と違うと感じているのなら、それはあなたが今、持っている信念を見直すチャンスかもしれません。
まずは、自分自身がどんな信念を持っているのかを確認してみましょう。
例えば、自分を限定する信念の例として、
- 人生はとてもつらくて厳しい
- チャンスは一度しかない(逃したらもう二度とチャンスは来ない)
- 私は無力で自分で人生をコントロールできない
- 自分がすることはいつもうまくいかない
- 私に幸せはふさわしくない
- 私はみんなに嫌われている
- 私はできない
これらの信念がどんな現実をつくり出すかは想像できますよね。
では、自分を前向きにする信念の例です。
- すべてがうまくいく
- 人生は素晴らしい
- チャンスはいくらでもある
- 私は自分の人生を積極的に切り開く
- 私は幸せに生きるために生まれた
- 私は人々に好かれる
- 私はできる
「信念の魔術」(G.M.ブリストル[著]/大原武夫[訳])の中で、著者は最後に「しあわせはあなたの内側にある」と述べています。私たちの感情は、信念がつくり出す反応です。つまり、信念が変われば、出来事のとらえ方が変わり、私たちを苦しめる否定的な感情からも解放されるのです。
自分を前向きにする信念を持つことは、私たちが自分の人生の舵をとるために、とても大切なことではないでしょうか。
あなたがあなたらしくますます輝けますように。